こんにちは!
先月、花火大会に行き手持ち花火をしたくてたまらない!新人の市原です。

今回のブログでは、「引張試験」についてお話ししていきたいと思います。

皆さんは「引張試験」がなにかご存知ですか?
私は知りませんでした。なにを引っ張るのか、何の試験なのか、、

1.引張試験とは

引張試験とは、
施工したアンカーの品質が適切に確保されているかを調べるためのもの。

つまり、引張強度を確認することで
施工の品質アンカーに問題がないか を確認できる、とても重要な試験なのです。

2.引張試験の種類

引張試験には2種類あります。
❶「非破壊型」
❷「破壊型」
※基本的には❶非破壊型を用いることが多く、破壊することは滅多にありません。

ちなみに、❶ 非破壊引張試験法(非破壊型)とは、
施工現場において対象母材に固着されたあと施工アンカーが
設計仕様に定められた所定の構造性能を確保されていることを確認するために行うことをいいます。
※あと施工アンカー施工指針(案)/一般社団法人日本建築あと施工アンカー協会より引用

3.引張試験における破壊の種類

つぎに、引張試験における破壊にはなにがあるでしょうか。

■接着系アンカーの破壊(3種類)
・コンクリートの破壊(コーン状破壊)
・アンカー筋の破壊(鉄筋・ボルトの降状)
・樹脂の破壊(付着破壊)

■金属系アンカーの破壊(2種類)
・コンクリートの破壊
・アンカーの破壊

4.確認荷重について

引張試験でアンカーにどれくらいの荷重をかけるかについてですが、

引張試験の確認荷重は、
・接着系アンカーは3種類の破壊数値の中で、最も小さい値の2/3の数値
・金属系アンカーは2種類の破壊数値の中で、最も小さい値の2/3の数値
で試験します。(短期荷重)
こちらの強度計算シミュレーターをご活用ください。

5.試験本数について

特に特記がない場合は、
一日に施工されたものの各径及び仕様(同施工場所、同施工者、施工班)ごとを1ロットとし、
この中から3本を行うが、状況に合わせてロットの構成の変更を行うと良い、とされています。
※国土交通省大臣官房官庁営繕部監修/建築改修工事管理指針 令和4年版(下巻)より引用

6.強度が出なかった場合

強度が出ていないことがわかったときは、
施工責任者とその原因特定再発防止対策について協議するとともに、
必要に応じて追加の検査を実施する等を行い、ロットの受け入れ方針を総合的に判定します。

■追加検査例として、
1⃣不合格になったロットの20%を抜き取りして検査を行う。
 さらに、不合格が生じた場合は残り全数の検査を行う。
2⃣不合格になったロットの残り全数の検査を行う。
3⃣同日に施工した残り全数の検査を行う。
とされています。
一般社団法人 日本建築あと施工アンカー協会/あと施工アンカー 施工指針(案)【接着系/カプセル方式】より引用

■強度不足の原因として考えられることは、
◎接着系アンカーの場合
 樹脂の硬化不良、施工不良によるアンカーの抜けなど

◎金属系アンカーの場合
 施工不良によるアンカーの抜けなど
が考えられます。

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以上が私が引張試験について調べた概要になります。

弊社では引張試験はもちろん、報告書まで作成して提出いたします。
お気軽にお問い合わせください。

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このブログでは、私が建設業界の新人社員として学んできたことや、これから学びたいことを発信していきたいと思います。
また、建設業界に興味のある方や同じように新人社員として働いている方にとっても参考になれば幸いです。

以上、営業部 新人 市原でした。

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あと施工アンカーについて学べるリンク集
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